- 首・背中・腰の痛みに特化したせぼね(脊椎)診療
- このような症状でお困りではありませんか?
- せぼね(脊椎)の不調を引き起こす原因
- 当院のせぼね(脊椎)診療の特徴
- 当院で対応する主なせぼね(脊椎)疾患
- 当院で対応する脊椎手術
- 当院でのせぼね(脊椎)診療の流れ
首・背中・腰の痛みに特化したせぼね(脊椎)診療
せぼね(脊椎)疾患の治療には、正確な診断が不可欠です。
整形外科専門医、脊椎脊髄外科専門医、脊椎脊髄外科指導医である院長が丁寧に診察し、各種検査に基づいて診断を行い、適切な治療方針を提案させていただきます。
院長はこれまで2000件を超える脊椎手術に携わってまいりました。また、一般的な脊椎手術だけではなく、大学病院では、上位頚椎手術や側弯症手術といった専門性の高い手術も数多く経験してきました。
手術加療が必要な患者様には、提携する葛城病院にて院長執刀による手術を受けていただくことが可能です。
どうぞ安心してご相談ください。
患者さまの状況に応じた最適な治療を一緒に検討してまいります。
このような症状でお困りでは
ありませんか?
以下のような症状がございましたら、当院にご相談ください。
脊椎の疾患では、首や腰が痛くなるだけではなく、神経が圧迫されることで、しばしば上肢・下肢にも症状が現れます。
- 首、背中、腰の痛みやしびれ
- 上肢や下肢の痛み、しびれ、感覚の低下
- 手に力が入りにくい
- 物をよく落とす、ペン・箸が使いづらい
- 歩きづらい、足がガクガクする
- 歩いていると足がだるくなり、長い距離が歩けない
- 腰からお尻、脚にかけての痛み
- 背中が曲がってきた
せぼね(脊椎)の不調を
引き起こす原因
脊椎疾患の主な原因についてご紹介します。
加齢
椎骨と椎骨のあいだにある「椎間板」は、加齢と共に水分量が減り、弾力が低下し、椎間板ヘルニアの原因の1つとなります。また、骨粗鬆症および圧迫骨折、脊柱管狭窄症、慢性腰痛なども、その発症に加齢が影響します。
不良姿勢
庭仕事、デスクワーク、手元の細かな作業の際、前屈みの姿勢など、長時間同じ姿勢をつづけていると、腰に大きな負担がかかり、慢性腰痛などのリスクが高くなります。運動不足の人は筋力も低下しているため、負担はより大きくなります。
外傷
スポーツ中の衝突や転倒、交通事故などによる外傷は、直接的に脊椎の損傷を引き起こすことがあります。具体的には、脊椎分離症や脊椎すべり症などが挙げられます。
靭帯の変性・骨化
遺伝的要因、生活習慣、加齢などが影響し、靭帯の変性・骨化が起こることがあります。後縦靱帯骨化症では、靱帯が骨化することで脊椎の柔軟性が低下し、骨化部分が増大することによって神経が圧迫され、痛みやしびれが引き起こされます。
感染症・炎症
感染性疾患としては、細菌感染を原因とする感染性脊椎炎、結核菌感染を主な原因とする脊椎結核(脊椎カリエスとも呼ばれます)などがあります。炎症性疾患としては強直性脊椎炎、乾癬性脊椎炎、SAPHO症候群などが挙げられます。
当院のせぼね(脊椎)診療の
特徴
専門医による
安心の診断・治療
脊椎疾患の適切な治療には正確な診断が欠かせません。当院では、せぼね(脊椎)診療を専門とする医師が、豊富な経験と知識をもとに診察・診断を行います。腰痛や首の痛み、上下肢のしびれなどの原因は多岐にわたるため、X線やMRIなどの画像検査を組み合わせて検査を行い、診察時の身体所見と照らし合わせて症状の原因を見極めます。その上で最適な治療をご提案します。
保存療法から手術まで
幅広く対応
脊椎疾患の治療は、薬物療法、ブロック注射、リハビリテーションなどの痛みや機能障害を緩和する保存的治療を基本とします。手術が必要になった場合にも、病態に応じて、MED(内視鏡下椎間板摘出術)やFESS(全脊椎内視鏡手術)などの低侵襲手術にも対応しております。
小児の側弯症にも対応
(OMC装具・SN装具)
当院では小児側弯症に対する治療も行なっています。当院では、進行予防を目的とし、OMC装具やSN装具を用いた装具治療を行っています。状態や進行状態に応じて手術療法を必要とする場合もございます。お子さまやご家族の不安に寄り添いながら、無理なく続けていただける治療環境を整えていますので、安心してご相談ください。
全身のバランスを
ふまえた診療
脊椎の不調は、肩や股関節・膝など他の部位の痛みや可動域制限につながっているケースもあります。当院では、全身のバランスや動きの評価も踏まえ、必要に応じて関節や筋肉への治療・リハビリテーションもあわせてご案内します。
丁寧な説明・納得できる
治療の選択
当院では、診断結果や治療方針は、画像や模型を使いながら分かりやすく丁寧に説明し、ご本人のご希望に沿った最適な方法を一緒に選んでいく姿勢を大切にしています。ご自身の体の状態をしっかりと理解していただいたうえで、納得のいく治療法を一緒に選んでいきますので、不安なことがあれば、いつでも遠慮なくご相談下さい。
当院で対応する
主なせぼね(脊椎)疾患
腰部脊柱管狭窄症
腰部において、脊椎の中央にある脊柱管が狭くなり、その中を通る神経が圧迫される病気です。腰~お尻~下肢の痛み・しびれ、脱力感、間欠跛行などの症状が見られます。間欠跛行とは、痛みやしびれのために長時間連続して歩けない(少し腰を曲げて休憩すると、また歩けるようになる)症状を指します。
側弯症・小児側弯症
さまざまな原因によって、せぼね(脊椎)が左右に曲がってしまうことを「側弯症」と言います。小児の側弯症の多くは思春期特発性側弯症といって、小学校高学年~中学生で発症します。腰痛が続く、左右の肩・腰の高さが違う、片側の肩甲骨がでっぱっている、といった場合には、一度ご相談ください。特に思春期の女性に多く見られます。当院では、装具治療から手術まで、一人ひとりの状態に合った最適な治療法をご提案します。
頚椎症
加齢による頚椎の椎間板の変性、首の酷使などによって脊髄・神経根が圧迫される病気です。首の痛み・こりから始まり、肩・腕・手、さらに下肢へと痛み・しびれ・こわばりが広がります。
頚椎症性脊髄症
頚椎症のうち、脊髄が圧迫されるものを指します。首の痛みやこりに加えて、肩・腕・手などの痛み・しびれが両側に強く現れます。歩行障害、排尿障害などが見られることもあります。
頚椎症性神経根症
頚椎症のうち、神経根が圧迫されるものを指します。首の痛みやこりに加えて、肩・腕・手などの痛み・しびれが片側に現れます。(片側に症状がでることが多いです。)
頚椎後縦靱帯骨化症 (頚椎OPLL)
せぼね(脊椎)を構成する椎体骨の後部にある後縦靭帯が骨化する病気です。骨化部分が増大することにより、脊髄や神経根が圧迫されることで、上下肢のしびれ、動かしづらさなどの症状が引き起こされます。排尿障害、排便障害を伴うこともあります。
環軸関節亜脱臼
頚椎の最も頭側の骨を環椎、2番目の骨を軸椎といいます。環椎と軸椎の間を環軸関節といい、主に頚椎の回旋(左右に顔を向ける)運動に携わっています。リウマチ、加齢性変化、外傷に伴い、環軸関節に不安定性が出現し、頚部痛や後頭部痛、上下肢痺れ・麻痺、排尿排便障害、呼吸障害などを起こすことがあります。
腰椎変性すべり症
腰椎のずれによって脊柱管が狭くなり、神経が圧迫される病気です。腰やお尻・太ももの痛みやしびれ、および間欠跛行の症状が見られます。加齢に伴う椎間板・椎間関節の変性を主な原因とします。
骨粗鬆症・脊椎椎体骨折
骨がもろくなり、骨折しやすくなる病気を「骨粗鬆症」と言います。特に、更年期以降の女性によく見られます。骨粗鬆症になると、わずかな外力によってせぼね(脊椎)の椎体が骨折することがあり、これを「脊椎椎体骨折」と言います。
当院で対応する脊椎手術
当院では、以下のような脊椎手術を行っています。
MED(内視鏡下椎間板摘出術)
内視鏡下で椎間板ヘルニアを摘出する手術です。もっともスタンダードな術式で、手術時の皮膚の切開は2cm程度と小さく、筒状の器具を用いて手術を行います。ほぼすべての腰椎椎間板ヘルニアに対応可能です。
特徴
- 傷口が小さいため、筋肉や周囲組織への損傷が少ない
- 術後の痛みや感染リスクが少なく、早期回復が可能
- 保険診療として広く行われており、ほぼすべての腰椎椎間板ヘルニアに対応可能
- 入院期間は通常4〜6日程度で、術後2〜4日で退院できるケースもあります。
手術方法
全身麻酔下で行い、筒状の器具の中に内視鏡と専用の手術器具を挿入し、突出した椎間板ヘルニアを摘出します。モニター画像を確認しながら、安全に神経の圧迫を取り除きます。
対象疾患
- 腰椎椎間板ヘルニア
FESS(全脊椎内視鏡手術)
MEDよりもさらに低侵襲なアプローチで、内視鏡下で椎間板ヘルニアを摘出することができます。皮膚の切開はわずか約8mmと非常に小さく、水を循環させて視野を確保しながら、内視鏡専用の鉗子やドリルを用いてヘルニアや骨・靭帯を除去します。対象となる疾患や病態はやや限定されます。
特徴
- 皮膚切開はわずか約8mmと非常に小さい
- 筋肉や周囲組織へのダメージが極めて少ない
- 術後の痛みや感染リスクがさらに低減し、入院期間は2〜3日と短い
- 頚椎の一部疾患(頚椎症性神経根症など)にも応用可能
手術方法
FESSでは、ヘルニアの位置や症状に応じて2種類のアプローチ方法を使い分けます。
| 名称 | 方法 |
|---|---|
| IL法:インターラミナ法(経椎弓間アプローチ) | 背中側から椎間板に垂直に進入 |
| TF法:トランスフォラミナル法(経椎間孔アプローチ) | 腰の側方から進入 |
対象疾患
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 腰部脊柱管狭窄症
- 一部の頚椎疾患(頚椎症性神経根症、頚椎椎間板ヘルニア)
適応できる疾患、病態はやや限定されます。
MEL(内視鏡下椎弓切除術)
腰部脊柱管狭窄症などで神経が圧迫され、腰や脚に痛み・しびれが出現している患者さんに行う手術です。狭くなった脊柱管を拡大し、神経への圧迫を軽減する椎弓切除術を内視鏡を用いて行うことで、低侵襲に手術を行うことができます。
部分椎弓切除術(開窓手術)
脊柱管の一部に“窓”を開けるようにして、神経を圧迫している骨や靭帯の一部を除去する手術です。しびれや痛みの改善が期待できます。椎弓という骨の後方部分を部分的に切除するので、低侵襲な手術方法として選択されることがあります。
椎弓切除術
狭くなった脊柱管を広げるために、椎弓という骨の後方部分を広範囲に切除する手術です。重度の脊柱管狭窄症や、複数箇所にまたがる神経圧迫がある場合に行われます。固定術と併用するケースもあります。
脊椎固定術(TLIF・PLIF、OLIF・XLIF)
脊椎に不安定性があったり、すべり症がある場合には、金属製のスクリューやケージ(スペーサー)を用いて脊椎を安定化する固定術を行います。
TLIF/PLIF
(後方アプローチによる椎体間固定)
腰の後方からアプローチし、椎間板を摘出後、ケージ(スペーサー)を挿入し、スクリューで脊椎を固定します。
神経の圧迫がなくなったことを直接肉眼で確認できます。
OLIF/XLIF
(前側方アプローチによる椎体間固定)
体の横側(側腹部)からアプローチする手術で、神経に触れずに椎体間固定が可能です。通常、側方からの椎体間固定にくわえ、後方からは小さい皮膚切開による経皮的椎弓根スクリューを用いて、低侵襲で固定します。背中を大きく切開しないので、術後の痛みが軽く、回復も比較的早いというメリットがあります。
BKP(経皮的椎体形成術)
BKP(Balloon Kyphoplasty)は、骨粗鬆症などによる脊椎の圧迫骨折に対して行う手術です。圧壊してしまった椎体にバルーンを挿入し、バルーンを拡張することで椎体の形状を整復します。できた空間に骨セメントを注入して椎体を安定させます。傷口が小さく、術後の痛みや回復も早いため、高齢の方にも適した治療法です。
当院での
せぼね(脊椎)診療の流れ
1問診・診察
まずは医師による問診・診察を行い、現在の症状(腰痛、首の痛み、手足のしびれ、可動域の制限など)や、日常生活での困りごと、発症の経緯を丁寧に伺います。四肢体幹の筋力、感覚、神経反射などを確認し、痛みや不調の背景にある原因を推定していきます。
2画像検査
症状や所見に応じて、X線(レントゲン)などの画像検査を実施します。脊椎のゆがみ、椎間板の状態、神経の圧迫、骨の変性や骨折の有無などを客観的に確認します。必要があれば、提携する葛城病院でMRIやCTを撮影し、診断精度を高めます。最近では、脊椎エコー(超音波検査機器)検査も併用し、診断精度を向上させています。
3診断と治療方針のご説明
検査結果をもとに、現在の状態・病名・今後の見通しなどをわかりやすくご説明いたします。保存療法(薬・リハビリ・注射など)と手術療法(内視鏡手術含む)の選択肢をご提示し、患者さまのご希望、生活背景も考慮して治療方針を決定していきます。
4治療開始
保存療法(内服薬、ブロック注射、物理療法、運動療法など)を基本とし、症状の改善を図ります。一定期間の保存療法で効果が見られない場合や、初診時から重度の神経症状がある場合には、内視鏡手術(MED、FESSなど)などの低侵襲手術をはじめ、患者様にとって一番良い選択肢と考えられる方法をご提案します。
5リハビリテーション
治療後も、痛みの再発予防や機能改善を目的としたリハビリテーションを行います。理学療法士が一人ひとりの状態に合わせた運動プログラムを作成し、筋力や柔軟性、日常動作の改善をサポートします。また、日常生活における姿勢や動作のアドバイスも行い、再発防止に努めます。
6定期フォロー
治療経過を確認しながら、必要に応じて診察・再検査・リハビリ継続などのサポートを行います。慢性疾患の場合には長期的な経過観察が重要となるため、患者さまの生活の質を高めることを目的とした、継続的な診療体制を整えております。





