- 膝などの関節の痛みや違和感に
お困りの方へ - 関節の痛みの種類と原因
- 変形性膝関節症
- 変形性股関節症
- 関節リウマチ
- 肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)
- 痛風性関節炎
- 関節の痛みは我慢せず、
整形外科へ早めの受診を
膝などの関節の痛みや違和感にお困りの方へ
関節の痛みの原因には、外傷、酷使、関節の変性などがあります。また、風邪やインフルエンザといった内科疾患で関節・筋肉に痛みが出ることもあります。
整形外科疾患の場合は、痛みだけでなく、腫れや熱感、動かしづらさ・可動域の減少などの症状を伴うことが多くなります。放置していると症状がひどくなったり、慢性化したりするおそれがありますので、気になった時にはお早目に当院にご相談ください。
関節の痛みの種類と原因
関節の痛みの種類・原因についてご紹介します。
化膿性関節炎
細菌、ウイルス、真菌などが関節内で感染・炎症を起こします。代表的な原因菌に、黄色ブドウ球菌が挙げられます。免疫力が低下している方は、発症リスクが高くなります。
関節リウマチ
免疫の異常によって、関節で炎症が起こる病気です。通常、まず手指・手首・足指・足首など小さな関節で発症し、進行すると肘・肩・膝・股関節など大きな関節でも発症します。
痛風
高尿酸血症を放置していると、尿酸が足の関節などで結晶化し、激痛と腫れを伴う「痛風」を発症します。
変形性関節症
膝、股関節、指関節などで、関節の痛み・腫れ・変形などが生じる病気です。もっとも多いのが、膝で発症する変形性膝関節症です。
線維筋痛症
中高年の女性に多い病気です。関節痛、頭痛、疲労感、抑うつなどのさまざまな症状を伴います。
その他
風邪、インフルエンザなどによって関節痛・筋肉痛が生じることがあります。
変形性膝関節症
代表的な変形性関節症です。膝関節の軟骨や半月板が擦り減り、骨同士がぶつかることで、痛み、骨の変形などが生じます。特に中高年の女性に多く見られます。
症状
主に、以下のような症状を伴います。立ち座りや歩行、階段の上り下りなど、さまざまな動作に支障が出ます。
- 膝の痛み、こわばり
- 膝の熱感、腫れ
- 膝を深く曲げられない、真っすぐ伸ばせない
- O脚の悪化
- 歩行困難
原因
加齢に伴う軟骨の老化、体重増加、膝関節の酷使、外傷などが主な原因として挙げられます。
治療方法
痛み止めの内服や湿布の外用、ブロック注射・ヒアルロン酸注射、装具療法などにより、痛みの軽減を図ります。運動療法などのリハビリを行います。肥満の方は、食事療法・運動療法を組み合わせた減量に取り組むことも大切です。また当院では、患者様ご自身の血液を用いた再生療法「PDF-FD療法」にも対応しています。
これらの保存療法で十分な効果が得られない場合には、手術を検討します。
変形性股関節症
股関節軟骨の擦り減りにより、股関節の痛み、可動域の減少、歩行障害などをきたす変形性関節症です。中高年の女性によく見られます。
症状
主に、以下のような症状を伴います。進行すると、歩行、靴を履く、爪を切るなどの動作に支障が出ます。
- 股関節の痛み、違和感
- 股関節の可動域の減少
- お尻、太ももの痛み・しびれ
- 歩行障害、足を引きずる
原因
加齢、酷使に伴う股関節軟骨の擦り減りが主な原因となります。その他、先天性股関節脱臼、臼蓋形成不全、外傷などが原因になることもあります。
治療方法
消炎鎮痛剤の内服や外用、ブロック注射・ヒアルロン酸注射などにより、痛みの軽減を図ります。筋力・可動域などを回復させるためのリハビリを行います。
これら保存療法で十分な効果が得られない場合には、手術を検討します。
関節リウマチ
免疫の異常によって、関節で炎症・痛み・腫れが引き起こされる病気です。進行すると、関節の変形・破壊が起こります。30~50代の女性によく見られます。
症状
主に、以下のような症状が見られます。
- 倦怠感、食欲不振、微熱(初期症状)
- 起床時の手足のこわばり
- 手指・手首・足指・足首・肘・肩・膝・股関節の痛み、腫れ
- 関節の変形
原因
なぜ免疫に異常が起こるのか、はっきりしたことは分かっていません。遺伝的な要因の関与も指摘されています。
治療方法
抗リウマチ薬、生物学的製剤、JAK阻害薬などを用いた薬物療法が中心となります。ステロイドの関節内注射を行うこともあります。痛みが落ち着けば、筋力・可動域の回復と維持を目指すリハビリを行います。
これらの保存療法で十分な効果が得られない場合には、手術を検討します。
肩関節周囲炎
(四十肩・五十肩)
肩の痛みの原因として40代や50代で多いのが、肩関節周囲炎です。一般には、四十肩・五十肩と呼ばれます。
症状
主に、以下のような症状が見られます。洗髪が難しい、痛みで夜中に目が覚めるといったように、日常生活のさまざまな場面で支障が出ます。
- 肩や腕の痛み
- 肩が回らない、腕が上がらない
原因
肩関節周囲炎は肩関節周囲の組織に炎症が起こり、痛みを発症します。炎症が起こると関節周囲が固くなります。痛くなるのと動かさなくなり、余計に関節が固くなり、痛みが増大するという悪循環に陥ります。
治療方法
痛み止めの内服、湿布の外用などを行います。ブロック注射やヒアルロン酸注射を行うこともあります。最も重要なのはリハビリです。リハビリで固くなった肩関節をほぐしていきます。治療には比較的時間(平均3〜5ヶ月程度)がかかります。根気よく治療を続けていただくことが重要です。
保存療法で十分な効果が得られない、肩の動きが極端に悪い場合には、手術を検討することもあります。
痛風性関節炎
いわゆる「痛風」のことです。高尿酸血症を放置していると、足の関節などで尿酸が結晶化し、激しい痛み・腫れを伴う炎症が起こります。
症状
足の親指の付け根、足の甲、足首、膝、手指関節などに、以下のような症状が現れます。夜間~明け方の発症が目立ちます。
- 関節の強い痛み、腫れ、発赤
- 関節の熱感
原因
高尿酸血症を放置していることで、痛風を発症します。高尿酸血症の原因としては、プリン体の摂り過ぎを含めた食生活の乱れ、肥満、激しい運動、降圧利尿剤の内服などが挙げられます。
治療方法
痛風発作が生じた時には、消炎鎮痛剤の内服によって痛みの軽減を図ります。発作が治まってからは、高尿酸血症の治療として、尿酸値をコントロールするための薬物療法を行います。食習慣を中心とした生活習慣の改善も必要です。
関節の痛みは我慢せず、
整形外科へ早めの受診を

関節の痛みや違和感は、年齢や身体の酷使、怪我、あるいは病気のサインの可能性もございます。「年のせいだから仕方ない」「少し休めば治るだろう」と放置してしまう方も少なくありませんが、初期段階で適切な診断と治療を行うことで、痛みの悪化を防ぎ、関節の機能を保つことが可能です。
変形性関節症や関節リウマチ、肩関節周囲炎(五十肩)などは、進行する前に対応することが何よりも重要です。
当院では、画像検査や血液検査などを用いた正確な診断と、保存療法・注射・リハビリテーション・手術療法まで一人ひとりにあった幅広い治療法をご提案しております。
「階段の昇り降りがつらい」「関節が腫れている」「朝、こわばりがある」といった症状は、関節疾患の初期サインかもしれません。関節の痛みでお悩みの方は、お一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。日常生活を快適に過ごすための第一歩として、整形外科の受診をおすすめいたします。





